地域創生

「川島の仲間になりたい!」 20歳の大学生が川島で夢見る「はじまりの宿」構想

はじまりの宿構想とは?

 コンセプトは、村づくり体験型宿泊施設。川島を訪れる旅人が、一時的に川島の「村人」となり、地域の農作業や空き家DIY、草刈りやお祭りなどの「お手伝い」をすることで、旅人が地域に貢献しながら、地元の皆さんと仲良くなることができる体験を提供します。「宿泊」「カフェ・居酒屋」「図書館」などの機能を持った複合施設にしていきたいと考えています。

2020年12月にご紹介した、「お困りごとトリップ」を覚えていますでしょうか?全国から35名の大学生、社会人が川島の魅力をともに発信したり、地域のお困りごと(課題)の解決のお手伝いもしてくれる、いうなれば「川島サポーター」を増やしていく取り組みです。そんなお困りごとトリップへの参加を通じて、川島に惚れ込んだ慶応大学2年生の小菅勇太郎くんと、東洋大学2年生の西村優一くんが、なんと川島に空き家を借りて、「はじまりの宿」という宿泊・交流拠点を作りたい!と言ってくれました。そして先日、その宿構想を顔馴染みになった地域の皆さんにご説明する発表会を行いました。(ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!)  今回は、そんな「はじまりの宿」構想について皆さんにご紹介するとともに、その実現に向けて地域の皆さんからアイディアやご意見をいただければと思います。

4つの機能を持った滞在拠点、はじまりの宿

「はじまりの宿」構想で大事にしたいのは、ただ川島に遊びにくる「観光客」ではなく、一緒に川島をつくり、より良くしていく「仲間」「村人」になりたいという思いです。施設の機能は4つを想定しました。①川島の自然を感じられる「宿泊滞在機能」、②地域のお困りごとやイベント情報が掲載された、「村の掲示板機能」、③旅人と地域住民のみなさんが交流して親睦を深める「カフェ&居酒屋機能」、④本を通じて、旅人と地域住民がつながる「持ち寄り図書館機能」。この施設を利用する人は、お困りごとトリップに参加してくれた川島サポーターメンバーのほか、若者や子連れ家族など、川島への移住を検討する方々なども想定しています。そしてもちろん、地域の皆さんにも遊びに来てもらえる、地域に開かれた場にしたいと、考えているそうです。

なぜ東京の大学生が休学してまで川島で宿づくり?

慶應大学2年生の小菅くんは、大学をわざわざ休学して、この拠点づくりに情熱を注ごうとしています。その思いを彼はこんな風に語ってくれました。「僕には、ふるさとと呼べる場所がないんです。親が転勤族で小さな頃から国内や海外など様々な場所を転々としてきました。だからずっと、ふるさとに憧れがありました。お困りごとトリップに参加する中で、ふるさとにするなら、ここだ!と思いました」では、なぜ数多ある地域の中で、川島という地をふるさとにしたいと思ったのでしょうか? 「川島にしようと心に決めるきっかけとなった、ある農家の方の言葉がありました。2020年10月に、初めて川島に来て、美しい里山風景を見て感動していたとき、その方はこう言ったんです。“この里山風景も自然に出来上がったものではなく、長い年月をかけて地域のみんなで手入れしてきたからこそ、作られる風景なんだよ”と。地元の人が、地域の景観に誇りを持ち、それを守る意志に感動して、僕たちも一緒にその里山づくりに関わりたいと思ったんです」

地域の皆さんからの反応

小菅くん、西村くんからの発表が終わった後、地域の皆さんから宿構想に対しての様々な意見やアイデアが飛び出しました。「地域のお困りごと解決に一緒に関わりたい!」という彼らの想いに対しては、「花街道はあるが、花が少ない。一年中いろんな花が咲いているといいのではないか。花の作業はみんなでやれるし、花が咲けば人が集まって、人が集まれば活気になるからお手伝いしてもらってはどうか?」という意見が。また、この宿構想によって、川島の外に出た若い世代が戻ってくるきっかけを期待する声も。「川島から出た人、その子供がUターンするようになったら面白い。俺の息子もあと30年くらいになったら川島に帰ってくるので彼らが帰ってきたくなる川島になったら嬉しいな」。  また、「御柱祭も今では重機で引いている地域もあるから、若い子たちに関わってもらってもいいんじゃないか」と言った地域行事の手伝いを期待する意見も出ました。

小菅くんから、地域の皆さんへのメッセージ

いかがでしたでしょうか?宿構想を本気で実現したいという小菅くんたちの想いが少しでも伝わっていたら嬉しいです。最後に、小菅くん本人から地域の皆さんにお願いがあります。  「僕たちは一方的に、自分本位で川島に関わるということはしたくないと思っています。長期的に関わっていくために皆さんと信頼関係を築いていきながら、同じ川島の“仲間”としてやらせていただきたいです。この構想を聞いて、地域の皆さんが率直にどう感じたのか、感想、ご提案や厳しい意見でも構いませんのでお伝えいただければうれしいです」  「そして、この川島での夢を実現するために2つほどお願いがあります。一つは、宿構想が実現できるような空き家物件情報のご紹介をいただけたら嬉しいです。もう一つは、一緒に関わらせてもらえるようなお困りごと情報です。農作業のお手伝いや、家の片付け、スマホやPCの使い方相談など、何でもあれば情報をいただきたいです。」

 

 

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