創刊最大の(嬉しい)ピンチ。なんと、編集部イチの川島ツウ、広瀬美由紀さんに元気な女の子が生まれました!
めでたくもありつつ、広瀬さんのいない編集部はちょっぴり(というよりかなり)心許ない…(笑)。
そんな時に力強い助っ人が来てくれました! それも、全国から。写真に写るみなさんは、東京、千葉、神奈川、愛媛県と、全国からやってきた社会人や学生さんです。
川島の魅力をともに発信したり、地域のお困りごと(課題)の解決のお手伝いもしてくれる、いうなれば「川島サポーター」。今回は、川島で新たに動き出した、地域外の人材を巻き込んだ、地域活性化プロジェクトについてみなさんにご紹介します。
川島で動き出した長野県の「つながり人口創出事業」とは?
プロジェクトの名前は「お困りごとトリップ(仮称)」。
川島の魅力を全国に発信してくれる、「サポーター(応援者)」を全国から募集し、川島のPRのお手伝いに協力してもらったり、地域のお困りごと(課題)解決に一緒に取り組んでもらう、地域外の人材を巻き込んだ活性化の取り組みです。
全国にまだない事例のため、長野県も取り組みを応援してくれ、「つながり人口創出実証実験事業※」として、県から公式に委託もいただきました(委託者:株式会社TUG BOAT、地域おこし協力隊の鈴木雄洋(移住定住担当)と北埜航太)。
そして8月から正式にスタートした本事業への参加者を募集したところ、全国から総勢35名以上の応募が!応募してくれた方々の顔ぶれも本当に多様です。
大学生は、東洋大学や慶應義塾大学、愛媛大学、近畿大学など全国から、さらに、社会人はデザイナーや大手IT企業、フォトグラファーなど高いスキルを持った方々です。
11月には、そのうち15人がリアルな川島の魅力や地域が抱えるお困りごとに触れてもらうための視察ツアーに参加しました。
「つながり人口」とは地域を継続的に応援してくれるファンのこと。将来的な移住定住も見込めるため、長野県をはじめ、全国の自治体が注目している。
どんなツアーだった?参加者は何を感じた?
1日目、その始まりは、中村智子さんが野菜から手作りして提供する薬膳料理のレストラン「ひなたぼっこ」から。
2つのお膳いっぱいに並べられた色とりどりのお料理にツアー参加者の慶應義塾大学1年生の小菅くんは「え、これ全部で1人分ですか?!」とそのボリュームに感動。「このこんにゃくは既製品じゃなくって畑から育ててこしらえた手作りなんだよ」。
中村さんが丁寧に説明してくれる、一つ一つのお料理ストーリーを聴きながら、食べる薬膳料理に、参加者みんなは大満足。愛媛大学の平松くんは、「美味しすぎて涙が出そう…」と、喜びを隠しきれませんでした。
お腹も心も満たされた後は、渡戸耕地で空き家をDIYして環境に優しいエコハウスを作っている田中友美さんのところへ。
まだ、家の骨格があらわな初期段階ですが、嬉々と家づくりの構想を語る田中さんの話に、圧倒される皆さん。「自分のために設計するっていいなあ。こんなに楽しそうにやっている友美さんを見て自分も何か作りたくなった!」。東洋大学で建築を学ぶ坂本さんはそんな風に話してくれました。
続いて、何十年も前から川島の活性化に取り組む各団体との交流会へ。
お話ししてくれたのは、川島振興会の根橋洋太郎さん、川島区長の一ノ瀬保弘さん、飯澤商店の飯澤将武さん、川島産のそばブランドづくりに挑戦する、ソバプロジェクト推進委員会の根橋正美さん、そして地域活性化委員会の立澤富朗さん。
参加者の一人が、なぜ川島の景観はこんなに美しいのか?と質問すると、「田舎らしい風景を守ることが移住定住にもつながっていく。そんな意識で、みんなで景観保全に取り組んでいます。」と根橋さん。一方で、「10年後も今と同じように景観を守り続けていけるかというと、メンバーの高齢化もあるし、解決策を考えないといけない」という課題も。
そして1日目の最後は、2018年に飯沼沢でオープンした古着屋 Oto&(おとと)へ。
世界中を旅したオーナーの金井さんが手作りした、唯一無二の世界観に「こんな場所、今まで見たことない…!」と皆さん圧倒されていた様子。
心地よい音楽の中、金井さんが移住を決めたストーリーや、この川島で古着屋を始めようと思った経緯について話を聞き、「おれ、東京の家を引き払ってここに住んでもいいですか?」
と本気の相談を始める学生さんも!(笑)。
12月5・6日に行われる「川島かかわりツアー」
2日目は、かやぶきの館に泊まってみた感想や、さらなる活性化アイデアを出し合うワークショップを実施。その後、川島未来協議会、木の子クラブが主催する、「森カフェ」にも参加。森カフェは、数十年前に地元のお父さんたちが作ったログハウスを、親子が遊べる森の秘密基地にした「森の音」にて、焚き火やBBQ、木の枝遊びなど、森遊びを行うイベントです。参加者も子供に混じって一緒に森遊びを楽しみました。
1泊2日、てんこ盛りなツアーに参加したみなさんに感想を伺うと…。
・「『農地には作物を、農家には夢を』という言葉が印象に残った。出会ったかわしまびとの皆さんは、夢と生きがいを持っていた。都会などで生きていく中で、生きがいが見出せない人こそ、来るべきだと感じた」
・「ここにくると創造性がすごく高まる。自分も何かしたいと思った。それ自体が川島の価値だと思う」
・「大学で観光学を学んでいるけれど、この川島を題材に地域の人と触れ合える観光プランを作ってみたい!」
と、前向きな感想をたくさんいただきました。
ツアー後も関わりは継続します。
今後は、川島のファンになったみなさんとともに、川島の魅力発信や川島のお困りごと(地域課題)解決アイデアを企画するなど、継続的に川島の活性化に関わっていただく予定です。12月5、6日には今回のツアー参加者とともに、川島と深い関わりを持ち、川島を好きになってもらえるような「川島かかわりツアー」を実施予定!
今後も進捗を地域新聞などでお知らせします。