地域創生

川島区の皆さんの生活のお困りごとを解決したい 川島郵便局長 唐澤 資佳さん

川島区唯一のATMがある場所、川島郵便局。令和6年4月から川島郵便局の局長に就任された唐澤資佳さんにお話を伺いました。

はじめまして。ここは皆さん温かく優しい方が多いですね。

局長さんはどちらのご出身でしょうか

東部町(現在は東御市)です。最初の赴任先は平成13年、長谷村の美和郵便局でした。高遠、美篶、箕輪、ひとつ前は伊那郵便局におりました。局長になったのは、ここ川島が初めてです。今は宮田村に家があり通勤しています。

川島区の印象はいかがでしょうか

全く初めて来ましたが、とてもいい所ですね。国道から一歩入るとまたガラッと雰囲気が変わります。東信生まれなので長野県の自然の豊かさは知っていますが、ここは特に山がとても近くに感じますね。さらに空がとても壮大に広がっているのが気に入っています。毎朝の通勤がとても心地の良い時間となっています。

里山の郵便局ならではの、のどかな風景

農協さんがなくなってしまったのは、川島区の皆さんにとって衝撃的だったようでして「ここは無くしちゃ困るよ」とよく言われます。背筋がしゃんとしますね。がんばりがいがあります。ご高齢の方も徒歩で来局されるので、寄り添いながらご対応させていただきたいと思います。

ここ川島区は景色もさることながら、そばやおやき秋には松茸も楽しみですよ

松茸は日本一の品質だとお聞きしています。時期になると「ゆうパック」の箱が山積みになって、松茸の香りが部屋いっぱいに充満するらしいですね。その香りだけでご飯が食べれるかも。(笑)

とても気さくで温かみのある唐澤局長

手紙1通がその人の人生を左右するかもしれない

なぜ郵便局にお勤めしようと思ったのですか

郵便局員になりたいという願望は特になかったのですが、転職を考えていた時、たまたま募集のハガキを目にしたのがきっかけです。あれから23年経ちました。

配達時のエピソードなどありましたら

配達中にもかかわらず、皆さん「寄ってけ、寄ってけ」と声をかけて下さって、何度お邪魔したことか。テーブルの上にところ狭しとお茶うけが並び、煮物、漬物と。こうなると食事ですよね。(笑)核家族化が進み一日中、誰とも会話をしない日もあるのでしょう。郵便配達という仕事は、手紙を配るだけではなく地域の方々とのコミュニケーションをはかる役割があると私は思います。

あとは雪が降りしきる中、長谷村の山の上までバイクで配っていました。数件のお宅がありました。「この手紙を待ちわびている方がいる」と思うと、なんとしても届けたいという使命感がありました。

私がこの仕事に就いて最初に教えられたのは「手紙1通が人の命に関わっているんだよ」という事です。中には、その人の人生を左右する手紙もあるかもしれません。今はメールなどで簡単に済ませる方もおられますが、思いが詰まっている文書ですから、大切に取り扱うよう心がけております。

朝日を浴びて今日も1日のスタート

私は高遠に住んでいます(伊藤)
そうですか!高遠郵便局にもいました(唐澤局長)

入り口にこんな親切な看板が

記念に川島の風景印を押しに来てください

川島郵便局には風景印があるんですよ。風景印というのは郵便局にゆかりのある風景や名所を描かれているスタンプなんですが、蛇石と三級の滝と横川ダムがデザインされています。全国にはコレクターがいてご当地のスタンプを集めている方もいらっしゃるとか。

とても細かなデザインが施されています(直径36mm)

郵便局の風景印
風景印を押してもらうためには切手を貼った葉書や封筒、通常の「郵便はがき」を郵便局の窓口に持っていき、「風景印を押してください」と頼むだけ。宛先を書いたものはそのまま郵送できますし宛先を書かずに「記念押印」として持ち帰ることもできます。

切手コーナーも夏らしくイメージチェンジ

郵便局の使命は「皆さんのお困りごとを解決すること」

最近は年賀状の枚数も減っているとお聞きします

若い世代はメールで挨拶を済ませてしまう世の中になってきています。これも時代の移り変わりですね。「年賀状じまい」をする方も増えていますが、逆に近年はデジタル疲れでSNSから遠ざかる人もいるとか。年賀状がもつアナログならではの温かさが見直されているのではないでしょうか。

郵便局の発足時、郵便切手は100文でした。そのうち10銭になり、15円になり…。そんな歴史があります。切手も種類が増えました。シールタイプが発売されたのは画期的でしたね。今でも数名の切手コレクターさんがいらっしゃるので記念切手が発売されたらご連絡をしています。

今後の抱負などあればお聞かせください

郵便局は、商品を販売したり配達をすることが役割だと思われがちですが、私は、地域の方々の生活を豊かにするためのお手伝いをする仕事だと思っています。川島区の皆さんのお役に立ちたいという思いがありますので、何でも相談してください。私どもは常に「お困りごとはございますか?」を意識していますので、お気軽に川島郵便局にお越しください!

お話をお聞きして

とても温かく優しい雰囲気が印象的な唐澤局長。まるでずっと以前から川島区にいらっしゃったような親近感や安心感を感じました。ご自分の仕事に対して常に一生懸命な姿勢が素晴らしい方です。ありがとうございました。(インタビュー=伊藤 優 撮影・編集・デザイン=山崎里枝)

関連記事

PAGE TOP