地域創生

川島の魅力。当たり前すぎて表現できない。いつもある自然や人々と共に生きてきたから。川島陶芸教室 荒井正輝さん

川島はもうすっかり秋の気配を感じさせ、稲穂の金色、蕎麦の花の白色がコントラストで美しいです。 本日は、川島区の川島陶芸教室主幹の荒井正輝さんをお迎えしてお話をお聞きします。

陶芸との出逢い

仲間と作ると思いがけない発想が浮かぶことも

荒井さんは、陶芸教室を始めて何年になりますか?

8年目になります。ここの教室は陶芸をやってみたいと言う地元の方々を集めて活動しています。私も、元校長先生だった陶芸の大家の方に教わりました。ここの活動は辰野町の協働のまちづくり支援金を利用して行なっています。令和1年から3年まで小学校へは私から声をかけて取り組んできました。生徒と先生が主体で粘土自体は初めてでとても喜んでくれました。多くの学生や社会人がここに参加していますね。ルーラル・ラボへは昨年私から声をかけて取り組んできました。共に世界で一つしかない作品です。

陶芸には「作る」「使う」「見る」という幅広い魅力がある

紐で粘土を切ります

粘土をこねます

[陶芸とは]

①粘土を成形し焼き物を作る技術 ②日本各地に特徴のある焼き物がある

[陶芸の魅力や効果]

①土に触れることで心が穏やかになる ②クリエイティブなアイデアが出やすくなる ③日本の伝統に触れられる ④世界で一つの作品に出会える ⑤半永久的に使える ⑥器を見る目が養われる ⑦自分とじっくり向き合える

その瞬間だけの作品は、一期一会、自分との出逢い

先日は、かやぶきの館に宿泊してくれた、東京のダンススクール32名の方々にもご指導いただきました。

参加してくれた子どもたちには、自由な発想で制作に取り組んでいただき、釉薬を塗るところまでやっていただきました。面白いものでお一人お一人とても個性的な作品を生み出してくれて、私も楽しませていただきました。子どもさんたちもとても喜んでおりこれをきっかけに、辰野町を思い出していただき、再び訪れるきっかけになったら嬉しいです。作品は残るわけですから、あの信州辰野町の夏に、こんな思いで作ったなと懐かしく思い出していただいたら、一期一会ではありませんが、貴重な時間になったかと思います。そんな意味でも、今回お引き受けをして良かったと思っています。

陶芸の魅力を表すとしたらどのようなものになりますか?

これはですね。やってみなけりゃわからないという深い魅力があり、次々と現れるアイデアにも圧倒されますね。発想に驚かさせられることばかりです。釉薬も今5種類あって、それを色々な形で塗っていくわけです。同じものは一つとしてないのですから、とても愛おしくなります。今、釉薬を塗ったばかりですが、これを焼いたらどうなるかがわからない、それも面白さでもあります。

作品がカタチになるのは年数ではない

川島の自然からアイデアが生まれます

個性的な模様に!

よく陶芸を初めてカタチになるまでには何年かかりますか?と聞かれますがいやいや、年数ではないかと思います。初めての方でも「これは面白いな〜」と言う作品を作りますよ。素焼きをした段階で釉薬を塗ることによって様々な色合いが出てきます。この瞬間がたまらなく面白いです。この作品は、かやぶきの館にある木々の葉っぱを押しつけただけです。面白いでしょう!自然のものは美しくもあり面白いのです。素焼きは800度で5時間から6時間かけて焼きます。本焼きは1230度に設定して10時間から11時間で焼きます。2時間おきくらい見に来て調整します。川島小学校にも釜があります。土で作った釜ですから非常に調整が難し良いのですが。この場所はそんなに大きくないのですから10名前後の方々に指導するのがベストと考えます。

小学校の頃、図工の時間に粘土細工をしたかと思いますが、小学校を卒業してからは粘土をいじることもないでしょう。想像力を養うには最高の素材かと思います。粘土細工をしたいと言う方には、ご指導いたしますよ。私は手弁当でご指導させていただきます。私の生きがい、やりがいとも言うべきものです。

個性さまざまアイデアを形にする

粘土に顔料を混ぜて色粘土を作る方法も

釉薬の選び方で仕上がりの色が変化

釉薬の種類です
酸化青磁・チタンマット・孔雀・そば・白萩

偶然が作り出す美しさ

川島の魅力とはなんでしょうか

私は川島にいると全てがごく自然であり、ここにいると川島の良さがわからないことがありますが、外からきた人達は自然以外の人の温かさ、優しさが魅力であるとの事です。気が付かない部分ですね。この魅力を最大限利用して川島の活性化に取り組んでいきたいですね。

お話をお聞きして

荒井さんの第一印象は、いつも元気なあいさつと、笑顔で対応してくださるという温かさの方です。生徒さんにも優しく接している姿が、いい場を作っていらっしゃいます。作品にも表現されていると感じます。ありがとうございました。

(文責=伊藤 優 編集・レイアウト=山崎里枝)

関連記事

PAGE TOP